今夜、100歳でお亡くなりになった友人の祖母の方のお通夜に伺いました。普通ならこんな内容をブログにのせるなんて不謹慎極まりないですが、あまりに安らかで、美しいお顔の方であり、また御返しに、一緒にはいっていた、洒落た冊子があまりにも素敵でしたので紹介したくなりました。
「おばあちゃんのこぎん刺し」と書いてある冊子です。こぎん刺しとは、青森県津軽地方では、野良着のことをこぎんと呼んだそうです。冬でも麻布の衣類しか着られなかった時代には、布地の補強と保温のため麻地の荒い織り目を刺し塞いだのが始まりで、次第に模様刺しへと進化し、津軽こぎん刺しとして確立したそうです。
その模様は、日本の刺し子らしい、整然さの中に、暖かさと勤勉さが香ります。何とも言えない魅力があります。ひとはり、ひとはり刺していかれた姿が目に浮かびます。
また、この冊子は98歳の時の作品集ですが、お孫さんやひ孫さんの字が、温かく冊子の中で見守っており、素晴らしいご家族、ご親族だったことが良くわかります。日本の家族は素晴らしいとつくづく感じました。
大往生だったと友人も言ってました。きっと素晴らしい生き方をされていたのだと思います。御霊の平安を心からお祈り致します。