磐田市立総合病院の現状と今後

今回の市政報告会は平成24年度予算が決まった報告会になる。全般も必要だが、今最も動きのある磐田市立総合病院について、病院事務部長に講話をお頼みした。
関心のある方が集まり50人位出席頂いた。
 
講話のテーマは、磐田市立総合病院を取り巻く現状と今後の医療施設

まず、磐田市の人口動態による年齢別人口構成は2010年には、30才代が最も多く、25.000人を超し、少し減って60才代、50才代と続く。80才代は一番少ない。つまり、生産労働者世代が多いことになっていたが、2035年の予測では、最も多いのは、80才代。次は60才代、50才代と続く。非生産労働者世代が人口が増えるということになる。

磐田市立総合病院として、この動向を次のように分析する。
・どう考えても、今後の医療ニーズは右肩上がりで増える
・医師や看護師、病院や診療所などの医療資源はもっと必要。

地域の現状は、医師数は、中東遠地域は全国平均の55%程度、磐田市は全国平均の60%程度。具体的には、平成22年、全国平均が230人。磐田市の平均は140人だった。診療所数は、中東遠地域は全国平均の八割弱。

磐田市を含む中東遠地域は医師をはじめとして医療資源不足している地域であるが、医療ニーズに応えていかなければならない。
しかし、努力しても急には医師は増えない。効率的かつ効果的で利用者のニーズを満たせるような仕組みを作る必要性がある。
では、増加する患者にどうやって対応するか。
従来の病院完結型医療から地域完結型医療への移行、地域包括ケアシステムの構築のしくみの説明がある。つまり、診療所、かかりつけ医の役割を重視していく。
最近、磐田市立総合病院に入院するとすぐ出されるとの話しがあるが、それはこの地域包括ケアシステムへの移行によるものと説明がある。磐田市立総合病院は急性期病院での役割に特化し、回復期型リハビリテーション医療施設や療養病床や介護施設と連携強化していく。また、在宅医療や在宅療養を含む地域包括ケアシステムの構築を推進していく。病床利用率を上げ平均在任日数を下げていく。平均在任日数は平成17年には17.4日が平成22年には13.1日になる。
紹介率、逆紹介率も平成18年に比べ二倍位になる。ちなみに平成22年度、紹介率は60.8%、逆紹介率は56.5%
磐田市立総合病院の医師数は平成20年度は75人から平成24年度は105人。
がん治療の今後を説明。
現在年間約110万人以上が死亡し、その30%以上ががんで亡くなっている。2030年頃には、年間約160万人が亡くなり、その半分はがんで亡くなると言われている。がんは日本でありふれた病気になっている。
今年度、磐田市立総合病院はがん拠点病院に指定。最新の放射線治療機二台設置。6月に稼働予定。
アメリカではがん患者の約8割が放射線治療。外科的手術レベルの高い日本では4割。
今回、磐田市立総合病院に設置された治療機も病巣にピンポイントで照射し、周辺の正常な細胞への影響が少ないと説明。体幹部のがん治療も可能。肺ガンや肝がんに有効。

それでも、最も重要なことは病気にならないこと。定期的な健康診断や予防が大事。まずは特別健康診断を受けましょう。磐田市はこの受診率が低い。対象の50%をいかない。自分の健康は自分の自覚からです。
最後に、救急車の適切な使い方の説明あり。タクシーがわりはダメ。当たり前ですね。救急患者でないかたの救急利用はやはり、医師の疲弊を招く。よろしくお願いします。



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